免疫⑥-細菌が起こす感染症

福井県坂井市春江町の整体院、セラピストハウスです。

寒くなってきて、感染症が流行りやすい時期になってきましたので、感染症に対する免疫について、数回にわたって説明していこうと思います。

この記事は免疫①免疫②免疫③免疫④免疫⑤の続きになります。

細菌が起こす感染症

細胞外寄生性の細菌感染症

 細菌が貪食細胞の外で増殖する細胞外寄生性の細菌感染症では一般に体液性免疫(抗体と補体)が重要です。

免疫食菌

 抗体に侵入した細菌の表面抗原に抗体が結合して抗原抗体複合体ができると、好中球やマクロファージはこれを目印にして細菌を貪食します。このような機構を免疫食菌といい、免疫食菌の例として、肺連鎖球菌、インフルエンザ菌、髄膜炎菌、緑膿菌などがあります。
 また菌体の抗原抗体複合体に補体が結合すると、より効率的に貪食されます。

免疫殺菌

 免疫の作用は、細菌の細胞壁の種類によって異なります。最近の細胞壁構成成分であるペプチドグリカン層が薄いグラム陰性菌では、細菌の細胞壁外層のリポ多糖体に対する抗体の結合と補体の活性化により外膜が壊され、菌体の細胞膜まで到達して細菌を破壊する事が出来ます。これを免疫殺菌といいます。

免疫溶菌

 ペプチドグリカン層が厚いグラム陽性菌では細胞膜まで到達できませんが、リゾチーム(酵素の一種)が菌体の細胞膜まで到達して細菌を溶解する事ができます。これを免疫溶菌といいます。

抗毒素抗体

 細菌が菌体の外に毒素を分泌して宿主細胞を傷害するような感染症では、毒素に対する免疫が重要になります。毒素はタンパク質であるため、生体内で抗毒素抗体が産生され、(緊急な場合は外部から抗体を投与する)、毒素に抗体が結合して抗原抗体複合体は、好中球やマクロファージに貪食されます。ジフテリアや破傷風が主な例です。

細胞内寄生性の細菌感染症

 マクロファージに貪食されても殺菌されず、細胞質内に生存して増殖する細菌を細胞内寄生性細菌と言います。この場合、抗体は細菌と接触できない為、細胞性免疫の機能が重要となります。
 細胞内寄生菌である結核菌を例にとると、BCGワクチンにより結核菌に対する免疫の成立した個体に結核菌が再感染すると、まずマクロファージが非特異的に結核菌を貪食します。さらに結核菌をに特異的に反応するヘルパーT細胞がマクロファージを活性化するサイトカインを産生し、一方で細胞障害性T細胞を活性化し、結核菌感染細胞を破壊させます。

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