膝が曲がらない場合は?
福井県坂井市春江町の整体院、セラピストハウスの竹中です。
今回の記事は、膝の曲がりが悪い場合への対処法です。
膝が曲がらない原因は2つ
膝が曲がらない原因は、膝の関節が固くなっている場合と、膝周囲の筋肉が固くなっている場合があります。
曲げる前のチェックポイント
曲げる前のチェックポイントとして1番大切なのは、膝を曲げて良いのか、良くないのかです。例えば、膝を捻挫してすぐなど、安静にしないといけない場合は曲げてはいけません。ここでは、このチェックポイントには問題がない、とします。
①まず、膝蓋骨をみます。
曲がりが悪くなっている膝では、膝蓋骨の位置が本来よりも高くなっていたり、場合によっては低くなっている事があります。膝が曲がるにつれて、膝蓋骨は下方に動いてくるのですが、膝蓋骨の上方にあるスペース(膝蓋上嚢)が固くなっていると、この膝蓋骨の下制が制限され、膝が曲がる事を邪魔している事があります。この制限因子の改善のためには、膝蓋上嚢の柔軟性を引き出すと有効です。
膝蓋上嚢の柔軟性を引き出すには、膝蓋骨の上をもみほぐす事や膝を伸展位で膝蓋骨の自動運動で身体側に引き上げると効果的です。
②次いで「いわゆる膝関節」をみます。
安静や固定などで、「いわゆる膝関節」が固くなっている事があります。「いわゆる膝関節」とは大腿脛骨関節の事を言います。膝関節が固くなっている原因は、炎症後の癒着、こわばりなどが考えられます。この場合は、膝関節を広げるために脛骨を牽引し、関節を伸ばします。少なくとも2~3分は牽引をかけます。力は関節が伸びるかなぁ程度ですが、それほど強く牽引をかけなくても大丈夫です。場合によっては、内側半月板と外側半月板が固くなっている場合があります。脛骨を大腿骨に対して外に捻ると内側半月板が前方にせり出してきます。内側に捻ると外側半月板が前方にせり出してきます。可能であれば、それぞれの半月板にコンタクトし、柔軟性を引き出します。どの程度、膝が曲がるかによりますが、後十字靭帯の固さが膝の曲がりを制限している事もあります。後十字靭帯の走行をイメージし、ストレスがかからない範囲でストレッチした後に縮めると、後十字靭帯の固さは軽くなります。更に行うのであれば、脛骨を後方にグライドさせます。いわゆるモビライゼーションです。
③最後に、膝周囲の筋肉のこわばり、固さをとっていきます。
大腿四頭筋の固さは、膝関節を曲げる制限因子として主な存在です。大腿四頭筋の求心性収縮を行う事で、こわばりが解消されていきます。固さが原因であれば、大腿四頭筋のストレッチが効果的です。制限されるちょっと前で、大腿四頭筋の収縮を行い、その後、力を抜かせてから、痛みが出ない範囲でストレッチを行っていきます。これを2~3回程度繰り返します。また、膝窩筋のこわばりも膝関節の曲がりを邪魔する事があります。大腿骨を固定して、自動運動で脛骨を内側/外側に回旋させる事で、膝窩筋のこわばりが解消されていきます。この膝窩筋へのアプローチを、膝蓋骨や膝関節へのアプローチに先んじて行う場合もあります。
当方では、このような方法の中から、その方に適した方法を選択し、ちよっとずつ膝が曲がるように行っていきます。
ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
セラピストハウス 竹中栄治