痛み 頭痛ー片頭痛
福井県坂井市春江町の整体院セラピストハウスです。
痛み 痛みの歴史と現在、 痛み 痛みの役割、痛み 急性痛と慢性痛、痛み 内臓の関連痛、痛み トリガーポイント、痛み 痛みを楽にする方法、痛み まとめ、痛み 頭痛ー緊張型頭痛に続く痛みシリーズの9回目です。
片頭痛についてまとめていきます。
片頭痛の症状
片頭痛は収縮した血管が拡張する時に起こります。一般的にズキン、ズキンとする拍動性の痛みです。痛みの強さは中等度から重度で、身体を動かすと痛みがひどくなります。吐き気を伴うことがあり、実際に嘔吐してしまうこともあります。男性よりも女性に多く、整理周期に関連することもあります。初めのうちは心臓の拍動に一致した拍動性の痛みですが、やがて持続性の頭痛となります。光・音・匂いなどに過激にある随伴症状がでることもあります。片頭痛の1~2割に前兆が伴われます。
片頭痛の前兆は英語で”aura”と表現されます。「オーラのある人」などとして使われる英語と同じです。また、日本語としては「閃輝暗点」と表現されます。その症状は下のようなものです。
突然、視野の真中あたりに、まるで太陽を直接目にした後の残像のようなキラキラした点が現れる。視界の一部がゆらゆら動きだし、物がゆがんで見えたり、目の前が真っ暗になったり、見えづらくなる。その後、みるみるうちに点は拡大していく。ドーナツ状にキラキラと光るギザギザしたガラス片や、ノコギリのふちのようなもの、あるいはジグザグ光線のような幾何学模様が稲妻のようにチカチカしながら光の波が視界の隅に広がっていく。これは無数の光り輝く歯車のような点が集まり回転しているようでもあり、視界の大部分が見えなくなることもある。これらの視覚的症状は短時間に進行する。そしてこの閃光と暗点は5分から40分ぐらいで広がって、視野の外に出て消えていく。この症状は目を閉じていても起きる。症状が治まった後、引き続いて片頭痛が始まる場合が多い。この後に頭が割れてしまいそうな激しい片頭痛が3〜4時間続き、強烈な吐き気・嘔吐などを伴うことが多い。
これら症状は若年の場合、年齢と共に回数も減りそのうちにほとんど起こらなくなる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/閃輝暗点
ウィリアム・ガワーズが書いた、本の文字が欠けている閃輝暗点のスケッチを紹介します。
片頭痛の原因
片頭痛の原因には、血管説、神経説、三叉神経血管説という3つの学説があります。
血管説
血管説は17世紀にはすでに唱えられており、上記した3説の中で最も古典的です。20世紀前半に頭痛学の権威、ハロルド・ウルフとジョーン・ラスキン・グラハムが浅側頭動脈を含む頭蓋血管の拡張が拍動性の片頭痛の主な原因であることを証明しました。
収縮していた血管が拡張し、拍動性の頭痛が出現すると結論付けられました。
神経説
視覚機能を有する後頭葉への拡延性抑圧が原因と考えられる説です。
この説は、片頭痛の前兆の説明として注目されたのですが、前兆を伴わない片頭痛の説明には不十分でした。
三叉神経血管説
現在、最も受けられている説が三叉神経血管説です。
三叉神経が受け持っている領域には顔面領域の痛みを伝える感覚神経が含まれていますが、脳血管や硬膜血管にも参加神経が分布しています。この三叉神経にいたる活動電位が逆行して、三叉神経の血管拡張と血管の腫脹を引き起こすとされています。また、その一部は自律神経中枢に入って、片頭痛の特徴である悪心(吐き気)・嘔吐を誘発したり、場合によっては後頭葉に入って感覚過敏に至ると考えられます。
つまり、病態は脳自体で起こっており、三叉神経を介した血管周囲の神経終末の過敏化が関わって、片頭痛が引き起こされるという説です。