柔軟性
福井県坂井市春江町の整体院、セラピストハウスの竹中です。
今回は、当院にお越しのお客様からよく聞かれる「柔軟性」に関して記事にしていこうと思います。
ちょっと専門的な内容になりますが、ご了承ください。
目次
柔軟性が高いとは?
身体の柔軟性は、関節が動く範囲の広さと、動きやすさ(抵抗力の程度)に置き換える事ができます。つまり、柔軟性が高いという事は、「広い範囲に、少ない抵抗で関節が動く」という事になります。
柔軟性の要因は?
この柔軟性は、大きく3つの要素によって成り立っています。
要素1 関節の構造
関節が動く範囲の限界は、構造的にある程度決まっています。基本的な構造はみな同じなのですが、多少は個人差があります。基本的にトレーニングによって変えていく事はできません。
要素2 結合組織の特性
結合組織とは、筋肉や腱、靭帯など、関節の構造を支えたり、関節を動かしたりする組織のことです。年齢や性別、運動量などによって、のびやすさ(伸展性)や元にもどりやすさ(弾性)が異なり、柔軟性を左右します。また、肥大しすぎた筋肉や、大きすぎる脂肪も関節の動きを邪魔する要因になります。トレーニングによって変えていく事ができます。
要素3 神経の制御
私たちは神経を通して筋肉に命令をだし、身体を動かしています。その際に、必要以上に伸び縮みしてしまい、筋肉や腱を傷める事がないよう、神経は筋肉や腱が動く強さや長さをコントロールしています。トレーニングによって変えていく事ができます。
ストレッチング
柔軟性を高めるというと、ストレッチングとよばれる柔軟体操を行う事が有効です。ストレッチングを繰り返すことで、結合組織の特性が変化し、神経による動きの制限もゆるめることができます。しかし、その方法を間違えると、柔軟性向上を妨げてしまう事があります。
反動をつけると逆効果
筋肉には伸ばされた長さを、腱にはかかっている張力をはかる神経のセンサーが備わっています。ストレッチングの際に、反動をつけたり、無理にひっぱったりして筋肉が急激に引き延ばされると、筋断裂を防ぐためにセンサーが緊急安全装置を引き起こし、筋肉がのびる長さを強く制限してしまう。この緊急安全装置は「伸張反射」といいいます。
効果的なストレッチング
静かにゆっくりと筋肉や腱をのばすと、筋肉や腱にかかる負担をやわらげるために「もう少しのばせ」という命令が出ます。これを「ゴルジ腱反射」といいます。伸張反射を起こさず、ゴルジ腱反射を起こすようなストレッチングを行う事が柔軟性向上のかぎになります。
1. 反動をつけない
静かにゆっくりと筋肉や腱を伸ばすと、さらに筋肉をのばそうと神経が命令を出します(ゴルジ腱反射)。
2. 1回30秒×3セット以上
ストレッチングの効果が出るまで15~30秒は必要です。それを繰り返す事がさらに効果が増します。
3. 週に3~5日以上
効果を持続するためには、定期的にストレッチングを行う事が必要になります。