痛みをとる方法 麻酔薬ー局所麻酔

福井県坂井市春江町の整体院セラピストハウスです。

 

今回は、局所麻酔を紹介したいと思います。

 

局所麻酔

全身麻酔薬を使うと完全に意識がなくなりますが、患者の意識を保ちながら手術の痛みを除く方法を開発する努力も、古代から行われてきました。

古代エジプト人は、神経に圧迫を加えて局所の感覚を麻痺させる方法を知っていました。ナポレオンの軍医ドミニク・ジャン・ラーレーはボロディノでロシアの軍隊と戦った時、雪や氷で四肢を冷やして、痛みを感じさせることなく切断していました。

 

コカイン

最初に発見された局所麻酔はコカインです。コカインは覚せい剤と類似の中枢作用があります。麻薬ではありませんが「麻薬及び向精神薬取締法」の対象となる薬物で、現在は医療にも用いられていません。

コカインは南アメリカ原産の常緑低木樹であるコカの葉にふくまれるアルカロイドです。

アメリカのジョージア州では1886年に禁酒法が発布されたので、薬剤師のジョン・ペンバートンがコカワインを改良して「フレンチ・ワイン・コカ」を開発しました。これがコカ・コーラの原型とされています。当時、精力増強や頭痛、消化不良などに効く万能薬として売り出されたコカ・コーラの広告には「覚醒効果のある飲み物」と謳われています。コカイン中毒の恐怖に気づいたアメリカ政府は20世紀初頭に、コカ・コーラからコカ葉エキスを除くことを勧告し、代わりにカフェインが入れられました。

 

局所麻酔効果の発見

フロイトがコカインの中枢効果に注目しましたが、コカインの局所麻酔効果を臨床応用したのは、フロイトが研究を指導していたカール・コラーでした。白内障や緑内障の手術は患者さんに激痛を与えますが、全身麻酔を行う事はできませんでした。1884年に、コカインの局所麻酔による初めての白内障手術を行いました。

 

コカインによる伝達麻酔

コラーはコカインを点眼しましたが、皮下の組織にコカインを含む薬物を投与するためには注射器が必要です。この注射器は、コラーの論文が発表された時にはまだ未発明だったのですが、発表翌年に発明され、コカインも翌年に注射器を用いて使用されるようになりました。

ウィリアム・ハルステッドはコカインを神経幹に注射すると、神経が支配する領域の感覚がなくなることを実証し、外科学における伝達麻酔法の土台を作りました。

しかし、コカインを点眼する分には副作用はでないのですが、皮下に注射すると副作用が強く現れるようになりました。

 

新しいコカイン

1905年に、アルフレッド・アインホーンは副作用の少ない局所麻酔薬としてプロカインを合成しました。プロカインはドイツバイエル社から「新しいコカイン」という意味の「ノボカイン」という商品名で発売されました。プロカインが開発されたため、覚せい剤と類似の中枢作用の多いコカインは、「麻薬及び向精神薬取締法」の対象でもあるため、医療でも使用されなくなりました。

その後、さまざまな局所麻酔薬が開発され、今日でも泌尿器科や歯科の手術の際の麻酔に使われています。外科手術の時の脊椎麻酔や硬膜外麻酔にも用いられています。また、手術の麻酔だけではなく、ペインクリニックで神経ブロック療法に使われたり、神経障害性疼痛やがん性疼痛の鎮痛補助役として処方されています。

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