痛み 神経因性疼痛ー帯状疱疹

福井県坂井市春江町の整体院セラピストハウスです。

 

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神経因性疼痛の1つ帯状疱疹についてまとめていきます。

 

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)を起こす原因ウィルスと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こる、痛みを伴う病気です。水痘は多くの人が子供の頃にかかり、発症後1週間程度で治りますが、治った後は水痘・帯状疱疹ウイルスは三叉神経節や後根神経節細胞に潜伏しています。細胞性免疫の低下などにより、水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して、皮膚まで運ばれると、皮疹が出てきます。

 

帯状疱疹後神経痛とは?

帯状疱疹による痛みには、発症急性期の痛みと長期に続く帯状疱疹後神経痛とがあります。多くの人は皮疹が治ると次第に痛みも治まりますが、皮膚病変が治まった後にも痛みが遷延するのが帯状疱疹後神経痛です。

 

発症急性期の帯状疱疹痛

発症急性期には、デルマトーム(神経の支配領域の皮膚分節)に沿って皮疹が出ることから、この病気は帯状疱疹と呼ばれています。発症急性期の痛みは、増殖したウイルスが引き起こす神経炎や、皮疹部の炎症が主な原因と考えられているので、侵害受容性疼痛といえます。

痛みは、皮疹が出る前から出現する事が多く、痛みが出始めてから3~5日ほどで、赤い皮疹が神経の支配領域に添って現れ、さらに1~2日後に水ぶくれ状の皮疹(発疹)が出てきます。皮疹は身体の左半身か右半身に現れることが多く、両側に現れるのは非常に稀です。初期には痒みもあり、触らなくてもさすような痛みや焼けつくような痛みを感じますが、疱疹部を触ったり身体を動かしたりすると、電撃痛が誘発されます。また、夜も痛むので、眠ることができません。ウイルスが顔面神経を侵す事によって起こるラムゼイ・ハント症候群では顔面神経麻痺のほか、耳鳴り、めまいなどの後遺症が残ることもあり、角膜炎や結膜炎を併発し、失明に至ることもあります。

抗ウイルス薬を発症初期に投与すれば、症状を緩和できます。皮疹が出始めてから72時間以内が勝負であり、それ以降に投与しても効果がありません。

 

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹後神経痛は、一般的に皮疹が癒えても疼痛が緩和しない状態と定義されています。すべての帯状疱疹患者さんが帯状疱疹後神経痛に至るわけではありません。発症率の推定は報告によって異なり、帯状疱疹患者さんの7%が帯状疱疹後神経痛を発症するという報告もあれば、27%の患者さんが発症するという報告もあります。感覚鈍麻がみられるにもかかわらず、軽い触刺激によるアロディニア、知覚過敏、痛覚過敏がみられ、神経線維及び脊髄神経節細胞に病理学的変化があることなどから、神経障害性疼痛と考えられます。皮膚表面のビリビリするような持続痛、深部痛、締め付けられるような痛み、突然のえぐられるような激痛などがあります。痛みによる夜間不眠は少なく、何かに注意が向いている時には痛みを感じない事が多いようです。