痛み 筋肉痛

福井県坂井市春江町の整体院セラピストハウスです。

 

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筋肉や関節は、酷使しても、使わな過ぎても痛みがでます。慣れない運動や作業で、普段使わない筋肉を使い過ぎると筋肉痛になります。筋肉はよく使うと太く強くなり、使わないと補足弱くなります。骨折後にギプスで固定したり、病気のために安静が続いたりすると、1週間で筋肉の15%が失われ、1カ月で筋肉の大きさが約半分になり、関節の拘縮も進行します。関節の拘縮とは、各関節が他動的に自動的にも、動かせる範囲が狭くなる状態で、関節を動かそうとすると痛みが強くなります。このような廃用性萎縮により、痛みが出る場合があります。

筋肉の使いすぎや廃用性委縮による筋肉痛は、該当する筋肉に痛みが出ますが、打撲や捻挫のようなけがに関連した筋肉痛もよくみられます。また、インフルエンザなどの感染症や自己免疫疾患などでは、痛みが全身に出る場合もあります。最近問題となっている全身性の筋肉痛には、筋・筋膜性疼痛症候群と線維筋痛症があります。

筋肉痛は安静にしている時には痛みを感じませんが、関節を動かしたり圧迫したりすると痛みを感じます。軽い場合は筋肉を休ませれば回復しますが、重症の場合は治療が必要です。

 

それぞれについて説明していこうと思います。

 

 

スポーツによる遅発性筋痛(いわゆる筋肉痛)

筋肉は縮むこと(収縮)で力を発揮します。この収縮の仕方には3種類あり、その中の1種類の収縮の仕方でのみ遅発性筋痛、つまり筋肉痛が発生します。

筋肉が縮みながら張力を発する求心性収縮、筋肉が伸びも縮みもせず張力を発する等尺性収縮、筋肉が伸びながら張力を発する遠心性収縮。この3つの中で、遠心性収縮を繰り返す事で筋肉痛が生じやすくなります。

ランニングでは、登坂走行が求心性運動であり、下り坂走行が大腿四頭筋や下腿三頭筋を引き延ばす遠心性運動です。

ベンチプレスでは、胸元に構えたバーベルを持ち上げる運動が大胸筋の求心性収縮で、そのバーベルをゆっくり下す運動が遠心性収縮になります。

つまり、ブレーキをかける動作の中に、遠心性収縮は多く含まれています。

 

遠心性収縮は、筋肉が引き延ばされながら張力を発するので、筋線維が損傷し、筋肉痛が生じやすくなります。運動をした翌日くらいから痛みがでてくるので、「遅発性筋痛」と呼ばれます。運動3~7日後には痛みは治まります。

 

年をとると筋肉痛がでるのは遅くなる?

年をとると乳酸が溜まるのに時間がかかるので、筋肉痛がでるのに時間がかかると言われる事がありますが、これは全く根拠のないことです。年齢と筋肉痛が生じるまでの時間には何の関連性もありません。

 

筋肉痛の原因は乳酸?

筋肉痛の原因が乳酸だとも言われる事がありますが、これもまったく根拠がありません。

そもそも筋肉痛がある時期に検査しても、乳酸値は高くなりません。

 

筋肉痛の原因は?

過度な遠心性運動によって、筋線維、筋膜や周辺の結合組織が破壊されると、筋組織から逸脱酵素やミオグロビンが徐々に漏出し、数日後にそれらの血中濃度がピークに達します。筋逸脱酵素群は筋の破壊と炎症を引き起こし、カルシウムイオンを細胞何に流入させますが、細胞外への汲み出しが追い付かず、細胞内にカルシウムイオンが増加します。細胞内カルシウムイオンの増加は、タンパク分解酵素を活性化させるので、筋肉を構成するタンパク質が分解されて、筋肉の破壊がさらに進みます。筋肉の破壊産物は肥満細胞を活性化し、それによって産生された炎症メディエーターやサイトカインなども腫脹や痛みを引き起こすとされています。