痛み 内臓の関連痛

福井県坂井市春江町の整体院セラピストハウスです。

 

痛み 痛みの歴史と現在、 痛み 痛みの役割痛み 急性痛と慢性痛 に続く痛みシリーズの4回目です。

 

今回の記事では、実際に痛んでいる部位と違う場所に痛みが出る関連痛について記事にしたいと思います。

 

関連痛はその原因から、内臓が原因になっている場合とトリガーポイントが原因になっている場合の2つに分けられます。

 

そもそも関連痛とは?

関連痛とは、痛みの原因となる部位から離れた場所に感じる痛みの事をいいます。

痛みは、脳が電気信号を受信する事で痛みとして本人は感じます。人間の脳の中には体表の身体地図があり、体表に刺激を感じると、脳は身体地図と照らし合わせて、どの部位が刺激を受けたかを特定します。この働きのおかげで、目をつぶっていても、鼻に風が当たれば鼻に何かが触れられた事がわかり、小指を机の角にぶつければ小指に痛みが走るのです。

しかし、肺や腎臓がどこにあるかを意識することは特殊な訓練をつんだ方以外はできません。脳の中には明確な内臓の地図がありませんので、内臓にダメージを受けた場合、どこが痛いかを特定する事は難しいのです。

これらの事を内臓の関連痛はHenry Headというイギリスの神経学者が、トリガーポイントによる関連痛はJonas Kellgrenというイギリスの医師とThomas Lewisというイギリスの医師が発表しています。

 

イギリスはこの時代、この手の研究が非常に発達していましたね。

 

内臓による関連痛

ヘンリー・ヘッドの発表した論文「ヘッド帯(Head’s zone)」にその内容があります。

ヘッド帯(Head’s zone)という論文はヘンリー・ヘッドの学位論文です。

論文の内容を一言でいうと、内臓の求心性神経が脊髄に入る高位と同じ高位のデルマトーム領域に痛みが出現するというものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

代表的な内臓の関連痛を表記します。

原因となる内臓 関連痛が出る部位
心筋梗塞 胸の中央、左胸部、左肩、首、下顎、みぞおちなど
狭心症 胸壁や左腕
右肺炎 右下腹部痛
肺がん 胸骨上部の裏側や左右の胸骨縁
胆石発作 右肩の痛み、上腹部や右上腹部痛
胃潰瘍 上腹部の痛み、左背部
十二指腸潰瘍 上腹部の痛み、左背部
肝がん 右季肋部、心窩部、右肩
胆道疾患 右肩、肩甲部
虫垂炎 上腹部痛
泌尿器系疾患

婦人科疾患

消化器疾患

膵炎、膵臓癌

腰痛
慢性前立腺炎 会陰部、陰茎の先端、恥骨部、鼠けい部、下腹部、大腿部内側、足の裏の痛み

 

なぜ内臓に問題があると体表が痛くなるのか?

ルフの収束投射説があります。

内臓の神経線維と皮膚の痛みを伝える神経線維が、脊髄の同じニューロンに収束するために、過去の経験に基づいてそれぞれ無関係の痛覚が結びついてしまう、という説です。

 

個人的には、脊髄固有反射も関係あるのかなぁ、と思います。

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