「どんなことをするの?」

よくお問い合わせをいただく内容が、「どういう施術を行いますか?」です。

このご質問への答えは難しいので、例を提示して説明しようと思います。

 

例えば、「疲れている」という方をケースを例に取り上げます。

 

問診

まず、当院で用意している問診票に記入していただきます。

その上で問診を行います。問診は大切なので丁寧に行います。
その時に、ご希望も合わせてお聞きします。
当方がこの方法が良いと思う内容と、お客様が希望される内容が違う場合は、その違いが何故なのかをすり合わせた上で、お客様のご希望を優先します。

 

 

 

 

 

 

問診ではある程度、症状の原因の予想をたてます。

 

評価

症状がどの程度、どの部分にあるのかを客観化し、見立てがあっているのか、良くなっているのか、逆に悪くなっていないか、の指標にします。同時に、原因を明確にし、お客様と共有します。

 

施術

症状の原因となっている組織によって施術内容は変わってきます。

ここでは「疲れ」をとりあげていますので、疲れを解消する場合を提示します。

 

筋肉

純粋に筋肉が疲れている場合、硬くなっている筋肉を柔らかくします。

同じ筋肉ばかりを使っていると、その筋肉はいわゆる酸欠状態(ATP不足)になりますので、血流を改善し、筋内に蓄積した疲労物質を血液中に戻していきます。

平たく言うと、「硬くなっている筋肉をほぐしていく」と思って下さい。

 

その方法として、リラクゼーションを行う事もあります。

 

また、ストレッチも行います。

ストレッチの方法は、ぐーっと力を入れた後にリラックスして頂くと効果的に筋肉を伸ばす事ができるのですが、疲れの程度によっては「もう何もしたくありません」という状態になっている方もいらっしゃいますので、そのような場合はストレッチの方法を考慮します。また、筋肉の部位によっては、ストレッチをしている時間が変わります。20~30秒ほどのストレッチで十分伸ばされる部位もありますし、状態によっては2分~3分ほどストレッチしないと十分に伸ばされない部位もありますので、ストレッチする時間は一律ではありません。

その判断基準は「いい感じ」となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体を動かしてもらう事(トレーニング)もあります。

筋肉は多種多様な状態を呈しますので、その血流を向上させるためには、ほぐすよりも身体を動かす方が疲労がとれる事もあります。

また、ほぐした後に、軽く動かす事で脳・神経が刺激される事で、効果も持続しやすいです。

 

 

 

 

 

 

筋膜

必要なら、筋膜へのアプローチも行います。

全身には第2の骨格ともいわれる筋膜が全身を巡っていますのでいます。その筋膜が硬くなることも疲労の原因になっている事があります。施術には痛みを伴う事がありますので、筋膜に対してアプローチする場合は、お客様の同意を得てから行います。

 

骨・関節

慢性的な疲労が蓄積している場合、筋肉にとどまらず関節が固くなってしまっている場合もあります。そのような場合、筋肉へのアプローチでは一時的に疲労がとれても、また疲れやすいと症状を繰り返してしまいますので、バランスよく体を使える事で疲れにくくするために、骨・関節の動きを引き出す事もあります。

厚生労働省の指導を尊守し、ボキボキ鳴らす(スラスト法など)ことはしません。

 

 

 

 

 

内臓

内臓が硬くなる事で疲労が蓄積している事もあります。たとえば肝臓。肝臓が硬くなることで、体内に蓄えられた栄養素を活用できず疲れやすくなっている状態であれば、内臓の柔軟性を回復し、疲労が軽減しやすくなるようにしていきます。

 

自律神経

自律神経の中の交感神経優位になってしまい、持続的に緊張状態になることでリラックスできていないケースもあります。そのような場合、まず呼吸から始め、かるく身体を操作し、深部感覚を刺激していく事で副交感神経が優位にし、リラックスを得られるようにしていきます。

 

メンタル

その症状は個別性が高く専門家に任せるべきですので、基本的には、医療機関への受診をすすめて診断を受けた上で必要であれば当院でアプローチを行います。

 

セルフケア

どの組織に対してアプローチしても、最後は日常生活上の注意点と自宅で行って頂く内容を指導します。

 

当院で良くなったお客様から「もう悪くならない?」と聞かれる事がときどきありますが、それは約束できません。

 

私が日ごろから不思議に感じている事なのですが、歯医者にかかり治療を終え、虫歯が完全になくなっても、それ以降、半年間、まったく歯磨きをしなかった場合、どうなるでしょうか?高い確率で、虫歯になります。

この虫歯は、その本人(患者)が悪くて歯医者が悪いのではない、となるように感じます。

しかしながら、身体の事は違った見方をされます。

身体が良くなった、しかし、その後、何のケアをしなかったらまた悪くなった。この場合、以前、身体を診ていた者の力量不足のようにとられがちなように感じています。このように感じるのは、個人的にかもしれませんが。

歯磨きの必要性が一般的に認知されているように、日ごろの身体のケア、特に自分で自分の身体をケアする方法の理解と実施が一般化するように願っています。

 

 

再評価

施術前にしたことと同じ評価を行い、効果があったか、次回以降の方向性などを見定めます。

 

次回以降の相談

終わった後にどのように感じているのか、次回以降をどのようにするかを、お客様と相談します。

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