産後の腰痛

先日、アメリカで
働いている同業の者と話していたのですが、

 

「日本は産後のケアが遅れている」

 

としきりに言われました。

 

 

 

 

それは、悲しいかな

 

認めざるを得ないです。

 

私の子供が生まれたのが、
2010年、すでに5年が経ちましたが、

 

そこから5年も経過していて、

 

世界的には産後の母体のケアが
飛躍的に発展しているに係わらず、
今年の1月に記事にした
赤ちゃん」の
産婦さん(わたしの親戚)にも聞きましたが、

 

私の家内が出産した時と
変わりない産後のケアだったそうです。

 

 

これは、
とてつもなく
悲しい現状ですね。

 

確かに、出産は病気ではありません!

 

しかし、間違いなく
母体にはとてつもなく負担がかかります!

 

 

これに異論を唱える方はいないと思います。

 

しかしながら、
その出産後の母体のケアは・・・・

 

誰がするのでしょうか?

 

誰が、
ケアを受けられなかった
母体の責任を
取るのでしょうか?

 

産婦人科のDr.でしょうか?

 

助産婦さんでしょうか?

 

そうですね。

 

母体、つまり出産したお母さんが
責任を被るのですね。

 

 

 

 

 

痛みという形で。

 

 

わたしは、この現状に少しでも
力になりたいと思っています。

 

産後の腰痛、つらいですよね。

 

 

今まで私が担当してきた

腰痛の中でも

多数いらっしゃいました。

 

腰痛でも

身体を丸くすると痛い

という訴えが多いですね。

 

最初は

「腰が痛い」 つまり 「腰痛」

との訴えでみえます。

 

 

実際にお会いして、

いろいろ聞いていくと、

腰痛とは言っているも、

ご自身でも、この痛みは

腰が悪いだけではなく、

出産が影響している

事を理解されている

事がほとんどです。

 

しかし、

それを最初からは

言い出せないみたいですね。

 

 

 

「遠慮しないで最初から

伝えてもらえれば良いのに」

 

というのは、

こちら側の言い分みたいですね。

 

 

家内にはそう言われます。

 

 

「遠慮がある」

「気兼ねする」

「知ったかぶりをしたくない」

「お任せしないといけない」

なにより、

「産後に腰痛が出やすいと理解してもらっていないのではないか?」

などなど、と。

 

 

思っていても言えない、

もしくは、

言うべきではないと判断している

事があるみたいですね。

 

また、初産は大丈夫だったけど、

二回目の出産以降の出産後に

腰痛が出ることも多いです。

 

こうなると、

出産が影響しているのか

何なのか、なおさら

分からなくなりますよね。

 

 

やっぱり産後は腰痛がでやすいです!

 

 

産後に腰痛が出る原因を言ってしまうと、

 

 

「出産に伴い骨盤がゆがむ」

 

もっと限局的に言うと、

 

「仙骨が前下方向にずれる」

 

からです。

 

 

 

骨盤や仙骨がずれると言って

分からない方が

いらっしゃるといけないので、

少し、解剖を説明します。

 

ご存知の方が多いかもしれませんが、

これが骨盤です。

身体の下方にあって、

上半身と下半身を繋いだり

内臓を支えたり

する役割を担っています。

 

この骨盤は、

「左右の腸骨」

「仙骨」

で形成されています。

 

黄色く反転している部分が腸骨

 

 

この画像で黄色く反転しているのが仙骨です

で、出産に伴い、

この仙骨が左右の腸骨に対して、

前下の方向へずれてしまいます。

 

出産のときには、

赤ちゃんが産道を通るために

左右の腸骨と仙骨が

完全にではないのですが、

脱臼します。

 

また母体では

妊娠初期から

「リラキシン」という

関節や靭帯を緩めるための

ホルモンが分泌されており、

出産時には骨盤の脱臼を促します。

 

 

これらの脱臼に伴い、

産道の広さを獲得できるのですが、

産後も脱臼が戻らない場合があり

仙骨の前下方向への

ずれが残ってしまう事があります。

 

 

また、この「ずれ」は

育児によっても徐々に大きく

なっていきます。

 

 

育児というのは

おむつ換えや授乳など

基本的に下向きで行うことが多いため、

床の上で背中を丸くしている事がほとんどなのです。

 

床の上にいることにより左右の腸骨は固定され、

その状態で身体の重みが仙骨にかかる事で、

そもそもずれている骨盤が

なお前下の方向にずれていくのです。

 

 

また、

産後六か月の間は、

骨盤底筋の働きが不十分になるのですが、

これも骨盤のずれを助長します。

 

これらの事が影響して、

産後の腰痛がでるのです。

 

経産婦の方や腰痛がある方に限らず、

身体に関心がある方から

良く聞かれる定番の質問があります。

 

それは、

 

 

「わたしの骨盤、ずれてますか?」

 

 

 

って。

 

 

骨盤のずれ、気にされている方が多いみたいです。

 

健康系のテレビ、雑誌、ネットのサイトなどでも、

 

「骨盤のずれが原因で○○が!!」

 

ってのが多いですし。

 

 

その割には骨盤が
ずれているかを
確認する方法は、
説明していない。

 

なんか誠実じゃないですよね。

 

 

 

では、今からここで説明しようと思います。

 

 

 

1人でもできなくはありませんが、
パートナーがいる方が正確に確認できます。

足をまっすぐ伸ばして座っている時と、
足をまっすぐ伸ばして寝ている時の、
両足のどちらが長くなっているのか、
で、骨盤がどうなっているのかが分かります。

 

足をまっすぐ伸ばして座っている姿勢

 

足をまっすぐ伸ばして寝ている姿勢

 

で、この二つの姿勢の足の位置を真上から見て、

 

どっちの姿勢の時が左右の足の位置が違うのか、

違うなら、

左右どちらの足が長くなっているのかを比べます。

左右でどちらの足が、

寝ている座っているどちらの姿勢の方で

長くなっているのかで、

骨盤のずれ具合が分かります。

 

座っている時に右足が長くて、

寝ている時に左足が短い場合は、

右の腸骨が後ろ向きに傾いているか、

左の腸骨が前向きに傾いているかの

どちらかが疑われます。

 

座っている時に左足が長くて

寝ている時に右足が短い場合は、

右の腸骨が前向きに傾いているか、

左の腸骨が後ろ向きに傾いているかの

どちらかが疑われます。

 

 

このテストの他にも

骨盤のずれを確認するテストがあります。

 

次に

紹介する方法の方が

かんたんかと思います。

 

 

その方法とは、

 

床に横座りで座るだけです。

 

この横座りを左右両方向に行って下さい。

 

左右両方向とも全く同じように、

違和感を感じない方は

骨盤がずれていない方です。

 

ただ、わたしは今までそのような方には

お一人しか会った事はありませんのですが。

 

足を左側に出す座り方、

(上のがいこつさんと同じ座り方ですね)

で違和感がある方は、

右の骨盤が前向きに傾いていて、

左の骨盤が後向きに傾いている

可能性があります。

 

 

その逆に、

足を右側に出す座り方

(がいこつさんと逆ですね)

で違和感がある方は、

右の骨盤が後向きに傾いていて、

左の骨盤が前向きに傾いている

可能性があります。

 

 

 

また、これと似た方法で

椅子に座っている姿勢から、

左右両方向に足を組んでみる事でも

骨盤のずれ具合を確認する事ができます。

 

左足を上に組む座り方で、

(上のCGモデルさんと同じ座り方ですね)

で違和感がある方は、

右の骨盤が後向きに傾いていて、

左の骨盤が前向きに傾いている

可能性があります。

 

 

右足を上に組む座り方、

(CGモデルさんと逆ですね)

で違和感がある方は、

左の骨盤が後向きに傾いていて、

右の骨盤が前向きに傾いている

可能性があります。

 

 

これらのテストで、

骨盤のずれ具合を確認する事ができます。

 

ご確認下さい。

 

では、
骨盤のズレを
自分で調整する方法を紹介します。

 

 

まず最初に
骨盤のズレを戻すためには、
ズレの大きさによっては

徒手的に矯正する事が必要になりますが、

(徒手的な矯正が必要な場合はHPからご連絡ください)

 

ズレがあまり大きくない場合には、
骨盤底筋の再教育で
修正できる事があります。

 

 

骨盤底筋は、
最近流行りの筋肉で、
メディアでも取り上げられるように
なってきていますね。

 

この骨盤底筋は、

産道を広げるために、

出産に際して活動が弱くなります。

 

その弱化は出産後、

徐々に回復していきますが、

元通りになるまでは、

約半年かかるそうです。

 

 

 

 

骨盤底筋を上から見ると、

こんな感じになっています。

 

右の図(側面図)のように、

骨盤底筋がしっかり働くと、

前下の方向にズレた

仙骨が良い位置に戻る事になります。

 

 

 

 

 

では、やっと本題です。

 

 

骨盤底筋の活動を高める方法を紹介します。

 

 

 

 

 

これはとても感覚的なトレーニングになります。

 

 

 

1.男性の方は会陰部を、

女性の方は膣を締めて下さい。

 

これを何度も繰り返して、

締める感覚をよく覚えて下さい。

 

十分に締める感覚を覚える事ができたら、

2.に進みます。

 

 

 

2.締めた部分を、内臓方向に向かって引き上げて下さい。

 

実際に引き上げる事は難しいかもしれませんが、

内臓方向に向かって引き上げる感覚を覚えて下さい。

 

 

 

 

この1.と2.を30~50回繰り返して下さい。

 

 

これで骨盤底筋の働きが強くなってきて、

骨盤のズレも修正されてきます。

 

また、骨盤底筋の働きがしっかりしてくると、

骨盤のズレ以外にも様々な効果が期待できます!

 

お試しくださいませ!

 

 

 

経産婦の方だと思い当たる方が
いらっしゃるかもしれませんが、

 

産後に尿漏れなどを感じる場合は、
この骨盤底筋の弱化が原因に
なっている場合もあります。

 

下図のように、
膀胱と尿道の間に骨盤底筋があって、
膀胱から尿道へと尿が流入する際の
ストッパー機能を
骨盤底筋が担っているのですが、
産後などで骨盤底筋が弱っていると
ストッパー機能が上手に働かず、
尿漏れに至ってしまうのです。

 

 

 

また、

そもそもの骨盤底筋のなりたちは、
尻尾を振るための筋肉だったそうです。

進化にともなって、
尻尾は体の中引き込まれるようになったのですが、
同じように尻尾をふるために筋肉も体内に引き込まれた結果、
骨盤底筋となったそうです。

 

 

現代人に対して

骨盤底筋が担っている役割は、

 

・骨盤の下側から内臓を支えている

 

・骨盤(腸骨と仙骨)のズレを調整している

 

・膣や尿道を締めている

 

・直腸の下端の拳上、反転の一部を担い、排便を助けている

 

などがあります。

 

 

また、腹筋の中でも最も深層に位置し、

天然のコルセットと呼ばれる

腹横筋とも共同して働く事で、

 

腰椎への負担を軽減する

 

つまり、

 

腰痛を軽減する

 

働きも持っています。

 

(この腹横筋もとても大切な筋肉なので、

機会をみてとりあげようと思います)

 

などなど、

骨盤底筋の働きがちゃんとになってくると、

良い事がたくさんあるのです。

 

 

ぜひ鍛えてみて下さいね!

 

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